独身女性に生命保険は必要?
備えたいリスク、おすすめの種類や選び方

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「独身者が入るべき生命保険ってなに?」や「そもそも独身でも生命保険に入らないといけないの?」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
医療保険・がん保険・就業不能保険・死亡保険・終身保険といった生命保険は配偶者や家族のためはもちろん、自分自身の将来のリスクに備えるため、独身男女を問わず十分に検討する価値はあります。

本記事では、独身の方の生命保険に関わる情報をまとめて解説します。自分に適した生命保険選びに欠かせないポイントをお伝えするので、生命保険に興味がある方はぜひチェックしてください。

独身の女性が生命保険で備えておきたいリスク

生命保険に加入する大きな目的は家族や自分自身の「将来のリスクに備える」ことです。ライフステージによってリスクの大きさやリスクを解消するために必要なお金の額は異なりますが、独身・既婚に共通するポイントもあります。その代表的な3つのリスクを以下で紹介します。

病気やケガで働けない時の収入減少やまとまった出費のリスク

生命保険に加入することで、病気やケガの治療費等の「急な出費」や働けなくなった時の「収入減少」といった経済的リスクに備えられます。急な出費や収入減少により生活に支障をきたす恐れのある病気やケガはいくつもありますが、なかでも代表的な病気が「がん」です。国立がん研究センターによると、2019年にがんと診断された数は999,075例と決して少なくないです。男女での罹患率を比べてみると、29~59歳までは女性の方が発症リスクが高いことが明らかになっています。

乳がんや子宮頸がん等女性特有のがんの罹患率が大きくが影響されている前述の結果を考えると、特に女性については若いうちからリスクに備える必要性もあると考えられます。

出典:国立がん研究センターがん情報サービス 「がん統計」(全国がん登録)
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/1_all.html

病気やケガで働けなくなった場合、公的な健康保険制度である「傷病手当金」を受取れます。しかし、傷病手当金で受取れる金額は働いている時の3分の2程度である上、先にまとまった金額を受取ることはできないので手術や入院に必要となる急な出費の負担を完全にカバーしきれない可能性があります。自営業やフリーランスの方の場合、公的な制度による保障がないため、よりリスクに備える必要性があります。例えば、生命保険文化センターの調査では入院時の自己負担額は平均19.8万円(1日あたり20,700円)で、内訳としては治療費・食事代・差額ベッド代・交通費(見舞いに来る家族の交通費も含む)・衣類や日用品の費用等が挙げられます。

出典:(公財)生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」 P58-59
https://www.jili.or.jp/files/research/chousa/pdf/r4/2022honshi_all.pdf

自己負担費用と病気やケガによって得られなかった本来の収入である「逸失収入」の充当手段として、もっとも選ばれているのが「生命保険(63.6%)」です。その他の手段としては預貯金(44.4%)、家族の収入(13.5%)と続いています。

出典:(公財)生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査」 P64
https://www.jili.or.jp/files/research/chousa/pdf/r4/2022honshi_all.pdf

老後の資金が公的年金だけでまかなえないリスク

収入がなくなったり、減少したりするライフステージに備えることも生命保険の大きな役割の1つです。日本では長らく、原則65歳から受取れる公的な「老齢年金(老齢基礎年金+老齢厚生年金)」が老後資金の柱として考えられてきました。しかし、少子高齢社会における社会保険制度の維持の難化や他の先進国と比べると低いGDPの伸び率等、老齢年金だけではまかないきれないリスクは数多くあります。そのため、老齢年金に加えて老後資金を蓄える必要性も高まっていると考えられます。老後資金を蓄えるひとつの手段として生命保険が挙げられます。

また、厚生労働省が発表した「令和3年簡易生命表の概況」によると、女性は世界トップクラスの平均寿命(87.57年)の長さであり、男性の平均寿命(81.47年)と比べても約6年以上の差があります。長生きするとそれだけ多くの資金も必要になるため、資産形成の必要性も高くなると考えられます。

出典:「令和3年簡易生命表の概況」(厚生労働省)P2,P4-5
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life21/dl/life21-15.pdf

万が一亡くなった時に葬儀費用等を準備できないリスク

鎌倉新書「第5回お葬式に関する全国調査」によると、一般的な葬儀費用の平均総額は約111万円となっています。家族葬や一日葬、直葬・火葬式等、葬儀の形式によって詳細は異なりますが、自身の最期を見据えて、独身であっても「死後に遺すお金」もある程度は必要です。生命保険に入ることで、そのようなお金を準備することも可能です。

出典:鎌倉新書「第5回お葬式に関する全国調査」/2022年

独身女性におすすめの生命保険の種類

生命保険にはさまざまな種類があり、同じ独身の女性であっても「備えたいリスク」やライフステージによって異なります。生命保険の中で独身女性におすすめの医療保険・がん保険・就業不能保険・個人年金保険の特徴を解説します。

医療保険

医療保険とは、病気やケガの治療に必要な入院・手術・通院等にかかる費用をカバーするための保険です。基本的に入院した際に給付金を受取れる「入院給付金」と所定の手術を受けることで受取れる「手術給付金」の2種類に大別できます。また、女性の罹患率が高い病気を手厚く備える「女性疾病特約」や先進医療の治療費までカバーできる「先進医療特約」等、気になる病気や治療法に合わせてさまざまな特約を付けられるのも特徴です。

医療保険の必要性とは?公的医療保険適用外の費用

がん保険

数ある病気のなかでも、特に「がん」に特化した保障内容を備えているのが「がん保険」です。前述のとおり、がんは日本人の死因のなかでも長らくトップな上、女性は乳がんや子宮頸がん等、男性よりも若い年齢で発症する可能性が高い傾向もあります。そのため「がんと診断される」もしくは「所定のがん治療を受ける」といった際に給付金を受取れるがん保険は、がんに罹患した時に早期に治療を行うことや、自分の希望する治療を行うための重要な備えといえるのではないでしょうか。

がん保険の選び方 ~5つのポイントや選ぶ前に知っておきたい基礎知識~

就業不能保険

病気やケガで収入を得られなくなった時のリスクに備える保険が「就業不能保険」です。保険会社所定の就業不能状態が継続する等の条件を満たした場合に給付金を受取れるため、収入減少や治療費負担の軽減につながります。

個人年金保険

老後の資金を蓄えるためにコツコツ積み立てる「個人年金保険」という保険もあります。公的年金である国民年金・厚生年金に「上乗せ」して補完するのが目的です。個人年金保険は所得税(上限4万円)と住民税(上限2万8000円)の控除の対象になっています。加入時に設定した保険料払込期間まで年金を積み立てて、その後積み立てた金額を受取るのが一般的です。

また、契約時の予定利率で運用し続ける「定額個人年金保険」と、契約者自身が選択した特別勘定の運用実績によって年金額が変わる「変額個人年金保険」等のタイプがあります。

独身女性におすすめの生命保険の選び方

独身の女性におすすめの生命保険の選び方としては、女性ならではのリスクに備えつつ、結婚や妊娠出産といった将来設計も見据えて、余剰資金があれば長期的な視点で老後の資金も用意することが大切です。その3つのポイントを以下で紹介します。

女性向けの医療保険やがん保険、就業不能保険を手厚くする

独身の女性は、女性特有の疾患に強い保険や保障を選ぶのがおすすめです。例えば、乳がんや子宮頸がんといった罹患率が高い病気に特化した保険は、一度検討する価値があるでしょう。さらに医療保険やがん保険、就業不能保険といった「生活のリスク」を優先しつつ、葬儀代等の「死後に遺すお金」に備えるためにある程度の死亡保障も検討する必要があります。

女性向けの保険とは?保障対象や保障範囲、給付金の例

妊娠の予定がある場合は早めに医療保険の加入を検討する

一般的に妊娠中の女性は医療保険に加入することが難しくなるため、事前に医療保険の加入を検討することをおすすめします。なお、妊娠中であっても絶対に医療保険に加入できないわけでないものの、本来は給付が受けられる帝王切開や切迫早産といった際に給付対象外になってしまう可能性があります。

余裕があれば貯蓄性のある保険で将来の資産形成を兼ねる

個人年金保険等の貯蓄性のある保険は、医療保険やがん保険、就業不能保険等で「生活に支障が出るリスク」に備えた上で検討することをおすすめします。基本的に貯蓄型の生命保険は、支払った保険料のうち付加保険料を除く純保険料が積立に充てられて運用される仕組みとなっており、定額保険は契約時に保険会社が定めた金額を、変額保険は運用結果に応じた金額を受取ることができます。ただし、途中で解約すると貯蓄した金額の一部しか戻らないケースが多いので、他の生命保険への支払い保険料を含めて「無理なく積み立てられる金額」を考えましょう。また、「定額個人年金保険」と「変額個人年金保険」のように、投資性等も各保険によって異なるため、ご自身の人生設計に合わせて選ぶ必要があります。

独身の方も一度は生命保険の活用を検討してみましょう

独身の方は、既婚者と比べると家族構成等の観点から生命保険の必要性は低いかもしれません。しかし、会社員や自営業者、公務員を問わず「老後資金の確保」や葬式代等の「死後に遺すお金」、そして「働けなくなった時の保障」といった備えるべき基本的なポイントは変わりません。結婚や出産といった自身が思い描くライフプランや将来設計を大切にして、ファイナンシャルプランナー等の専門家に相談しながら、一度生命保険の加入を検討してみてはいかがでしょうか。「ほけんの窓口」では、保険選びのご相談(新規・見直し)とお見積りが、何度でも無料でご利用いただけます。納得の保険が見つかるようサポートしますので、お気軽にお問い合わせください。

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