保険に加入するおすすめのタイミングは?保険加入率や加入目的

最終更新日:

保険の種類によって、加入を検討すべきタイミングは異なります。日本の保険加入率は、世界的にみても高い水準にありますが、自分に合った保険に適切なタイミングで加入することが大切です。そこで今回は、保険加入率や加入目的等の基礎知識に加え、ライフステージ別に加入を検討したい保険について解説します。

保険の加入に関する基礎知識

代表的な保険である、生命保険について解説します。保険加入率と加入目的を把握しましょう。

保険加入率

公益財団法人 生命保険文化センターが公開している調査報告書によると、令和4年の生命保険加入率は全体で 79.8%、男性で 77.6%、女性で 81.5%となっています。

出典:(公財)生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査<<速報版>>」P79
https://www.jili.or.jp/files/research/chousa/pdf/r4/2022hosho.pdf

保険の加入目的

上記の調査報告書では、生命保険の加入目的も公表しています。加入目的としてもっとも多い回答は「ケガや病気になった際の医療費のため」で 54.6%、次いで「万が一死亡した時のため」が28.6%、「老後の生活資金のため」が6.3%となっています。

多くの方は、人生のリスクに備えるために加入しています。ただし、生命保険に求めるものは一人ひとり違います。保険に加入する際は、自分の希望に合った保障内容であるかを確認することが大切です。

出典:(公財)生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査<<速報版>>」P83
https://www.jili.or.jp/files/research/chousa/pdf/r4/2022hosho.pdf

直近に加入した生命保険の加入目的

直近に加入した生命保険の加入目的

出典:(公財)生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査<<速報版>>」P83を基に作成

ライフステージ別に加入を検討したいおすすめの保険

上記の保険加入率や加入目的は、ライフステージに関係すると考えられます。
ここではライフステージ別に考えられるリスクと、それに応じて加入を検討したい保険の種類について紹介します。

<ライフステージ別の加入を検討したい保険の種類>

ライフ
ステージ
リスク加入を検討したい保険の種類
就職
  • 病気やケガをした際の治療費
  • 働けなくなった際の生活費
  • 退職年齢と老齢年金開始までの年齢差
  • 医療保険
  • 就業不能保険
  • 個人年金保険
結婚
  • 病気やケガをした際の治療費
  • 死亡した際の死亡整理資金
  • 死亡した際の扶養家族の生活費
  • 医療保険
  • 終身保険
  • 収入保障保険
出産
  • 病気やケガをした際の治療費
  • 働けなくなった際の生活費
  • 死亡した際の死亡整理資金
  • 死亡した際の扶養家族の生活費
  • 教育費
  • 医療保険
  • がん保険
  • 就業不能保険
  • 終身保険
  • 収入保障保険
  • 学資・こども保険
住宅購入
  • 病気やケガをした際の治療費
  • 高額な治療費による貯蓄の取崩し
  • 働けなくなった際の住宅ローン返済
  • 医療保険
  • がん保険
  • 就業不能保険
子どもの独立
  • 病気やケガをした際の治療費
  • 高額な治療費による貯蓄の取崩し
  • 介護状態になった際の費用
  • 老後の生活費
  • 医療保険
  • 三大疾病保険
  • 介護保険
  • 個人年金保険
定年退職老後
  • 病気やケガをした際の治療費
  • 死亡した際の死亡整理資金
  • 医療保険
  • 終身保険

就職

就職のタイミングで実家の生計から独立する場合、病気やケガ等の治療で支出が増えるリスクや長期間働けず収入が減ってしまうリスクを考慮しましょう。まず検討すべき保険は医療保険です。医療保険に加入していれば、病気やケガで入院した際や手術を受けた際、保険会社所定の治療や手術に該当すると入院給付金や手術給付金が受取れます。次に検討すべき保険は就業不能保険です。就業不能保険は医療保険のように入院や手術の給付金ではなく、保険会社所定の就業不能状態に該当すると保険金が受取れるため、経済的な不安を減らしながら治療に専念できます。

また、就職によって継続的な収入が見込めるようになったら、計画的に貯蓄をはじめるタイミングでもあります。老齢年金の受給開始年齢が年々引上げられているので、退職後のお金の準備を早めにはじめられると安心です。例えば、個人年金保険に加入すると契約時に定めた年齢から一定期間もしくは一生涯にわたって年金が受取れます。

結婚

結婚のタイミングでは、自分の身に起こるリスクが配偶者の生活に与える影響を考慮する必要があります。具体的には、万が一死亡した時の葬儀代やのこされた配偶者の生活費等です。これらのリスクに備える保険には、終身保険や収入保障保険等があります。]

終身保険とは、被保険者が死亡や高度障害状態になった時、保険金が支払われるものです。収入保障保険とは、被保険者が死亡や高度障害状態になった時、お給料のように毎月受取人に保険金が支払われるもので、契約時に定めた保険期間満了まで続きます。夫婦どちらかの収入に頼っている場合や夫婦共働きで生計を維持している場合等、自分たちに合った保障金額と保障期間を検討することが大切です。

出産

出産のタイミングでは、出産にともなうリスクや家族が増えたことで生じるリスクを考慮して、保険を見直す必要があります。夫婦二人の時に比べ、保障内容を手厚くすることが多いです。のこされた配偶者は子どもが幼い時期に長時間働くことが難しく、また子どもの成長とともに増える生活費や教育費等に備えるためです。

一方、子どもの教育費に備える方法として学資・こども保険に加入するのもおすすめです。学資・こども保険とは、子どもの入学や進学に合わせて祝金(生存給付金)や満期保険金が受取れる貯蓄型の保険です。親等の契約者が保険料の払込み途中で死亡した場合、それ以降の保険料は免除され、満期まで育英年金が受取れる商品もあります。保険を活用することで、教育費を計画的に準備することができます。

住宅購入

住宅を購入するタイミングでローンを組む際は、団体信用生命保険(団信)への加入が義務になっている場合が多いです。団信とは、住宅ローン利用者が死亡または所定の高度障害状態になったとき、生命保険会社が債務残高相当分の保険金を保険金受取人である銀行等に支払い、銀行等はその保険金を債務の返済に充当するのもです(※)。まずは借入先の担当者に、団信への加入が必須なのか、借入先が指定する団信以外に自分で保険会社や保障内容を選べるか確認しましょう。なお、団信と一般的な生命保険とを比べて、加入条件等さまざまな違いを把握した上で加入を検討しましょう。

団信に加入する場合は、既に加入している生命保険の見直しもおすすめです。生命保険の保障金額が家賃等の住宅費を加味して設定されている場合があるためです。保障金額の見直しによって、保険料の支払いを減らせる可能性があります。

※出典:(公財)生命保険文化センターホームページ「ひと目でわかる生活設計情報」を基に作成
https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifeevent/644.html

子どもの独立

子どもが独立すると、親が子どもの生活費や教育費を負担する必要がなくなることもあるため、生命保険を見直すタイミングです。見直しによって保険料の支払いを減らせる可能性があります。

また、自分が病気やケガをした際の治療費に備えて、医療保障を見直すことも重要です。加齢にともない健康上のリスクは高まるので、がん・三大疾病・介護等の保障を充実させることを検討しましょう。

さらに、子どもが独立したタイミングで家計にゆとりが出たら老後生活に向けた貯蓄を計画することも大切です。

定年退職・老後

会社員の方が定年退職すると、協会けんぽ等勤務先の健康保険の加入資格を失うため、任意継続もしくは新たに健康保険に加入する必要があります。

また、これまで健康に過ごされた方であっても、いつか必ず亡くなります。万が一に備えて、葬儀代等の死亡整理資金の準備が必要です。例えば、終身保険に加入しておくと死亡保障は一生涯続きます。他の生命保険と同様に、終身保険も保険金の受取人をあらかじめ指定でき、受取人が保険会社から直接保険金を受取ることができます。

保険の加入に関するよくある質問

保険の加入を検討する時に、よくある質問の「若いうちに入った方がよいか」「月々の保険料はどのくらいか」に関して解説します。

若いうちに加入したほうがよいと言われるのはなぜですか?

生命保険の多くは、病気になるリスク・死亡するリスクを年齢別に計算して保険料を決めています。例えば、医療保険は若年層の病気やケガのリスクが比較的小さいこともあり、リスクが比較的大きくなる年齢で加入するよりも保険料を抑えられる傾向にあります。

一方、特に社会人になりたての20代前半は貯蓄がまだ十分ではない場合があります。そのため、万が一治療費が高額になると、自分の貯蓄だけでは十分な治療費を確保しづらいと考えられます。

以上のことから、保険料を抑えながら高額な治療費にも対応できるよう、若いうちに加入することがおすすめです。

生命保険は毎月どのくらいの保険料を支払う必要がありますか?

公益財団法人生命保険文化センターの調査データでは、年間保険料の平均は全体で17.9万円、男性が20.6万円、女性が16.0万円となっています。年代別に分けると以下の通りです。

<年代別に支払っている保険料の平均>

年代年間払込保険料の平均毎月の保険料の平均
20代
  • 男性:14.7万円
  • 女性:11.4万円
  • 男性:1.2万円
  • 女性:1.0万円
30代
  • 男性:23.5万円
  • 女性:15.1万円
  • 男性:2.0万円
  • 女性:1.3万円
40代
  • 男性:23.2万円
  • 女性:15.6万円
  • 男性:1.9万円
  • 女性:1.3万円
50代
  • 男性:29.3万円
  • 女性:20.6万円
  • 男性:2.4万円
  • 女性:1.7万円
60代
  • 男性:21.0万円
  • 女性:17.4万円
  • 男性:1.8万円
  • 女性:1.5万円

※毎月の保険料の平均は年間払込保険料の平均を12カ月で割り千円単位を四捨五入した金額です
※年代別の保険料平均データは以下の出典のうち令和元年度調査結果を基に作成しております
出典:(公財)生命保険文化センター「2022(令和4)年度 生活保障に関する調査<<速報版>>」P81
https://www.jili.or.jp/files/research/chousa/pdf/r4/2022hosho.pdf
出典:(公財)生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」P188 を基に作成
https://www.jili.or.jp/files/research/chousa/pdf/r1/2019honshi_all.pdf

保険に加入するタイミングはライフステージで判断

今回は、ライフステージ別のリスク等と加入を検討したい保険について解説しました。就職・結婚・出産・住宅購入・子どもの独立・定年退職、それぞれのライフステージで考慮すべきリスクはさまざまです。適切なタイミングで自分に合った保険に加入しましょう。

また、ライフステージに変化がなくても年齢や社会保障制度の変更によって公的保障で補える部分が変わったり、民間保険の保障内容が新しくなったりします。一定期間ごとに保障内容や保障金額を確認することも大切です。

自分に合った保険がわからない時は専門家に相談するのもおすすめです。「ほけんの窓口」では、保険選びのご相談(新規・見直し)やお見積りが何度でも無料です。納得の保険が見つかるようサポートしますので、お気軽にご来店ください。

無料で保険を相談するなら「ほけんの窓口」
「ほけんの窓口」へ相談予約する

関連記事

新着記事